BCDとは、ブート構成データの略です。Windowsオペレーティングシステムを起動する方法に関するブート構成パラメータが含まれています。BCDが破損したり、消失したりすると、システムでブートの問題が発生します。このようなタイプのブートの問題は、通常はBCDファイルを再構築することで修正できます。ただし、BCDの再構築コマンドが失敗すると、Windowsを起動できなくなります。この記事では、Windowsの起動に失敗した後、エラーメッセージ「識別されたWindowsインストールの合計が0」が表示される場合について説明します。
Windows 11/10で識別されたWindowsインストールの合計が0
一部のユーザーは、システムが頻繁にクラッシュしたり、システムをアップグレードした後に、システムでブートの問題が発生しました。ブートの問題を修正するために、WinREでBCDを修復しようとすると、コマンドが失敗し、次の結果が表示されました。
Windowsインストールのすべてのディスクをスキャンしています。
しばらくお待ちください。時間がかかる場合があります…
Windowsインストールのスキャンが正常に完了しました。
識別されたWindowsインストールの合計: 0
操作は正常に完了しました。
コンピュータを起動すると、BCDを再構築するときに、同じエラーメッセージが再び表示される場合があります。同じエラーで行き詰まっている場合は、次の解決策を試して、どれが自分に合っているかを確認してください。
- Windowsパーティションをアクティブとしてマークする
- BCDファイルから隠し、システム、および読み取り専用の属性を削除し、BCDを再構築する
- RegBackフォルダーからレジストリファイルをコピーする
- 専門家の助けを求める
始めましょう。
1] Windowsパーティションをアクティブとしてマークする
この問題を解決する1つの方法は、Windowsインストールパーティションをアクティブとしてマークすることです。この修正は多くのユーザーに効果がありました。これも試すことができます。
Windows回復環境でコマンドプロンプトを起動します。
- Diskpartと入力してEnterキーを押します。
- list volumeと入力してEnterキーを押します。
- select volume #と入力します。このコマンドでは、#をWindows OSがインストールされているボリュームに置き換えます。
- activeと入力してEnterキーを押します。
- exitと入力してDiskpartを終了します。
- これで、BCDを再構築してコンピュータを再起動できるかどうかを確認します。
2] BCDファイルから隠し、システム、および読み取り専用の属性を削除し、BCDを再構築する
上記の修正で問題が解決しない場合は、BCDファイルから隠し、システム、および読み取り専用の属性を削除してから、BCDファイルを再構築する必要があります。以下の手順に従ってください。
Windowsインストールメディアから起動し、Windows回復環境でコマンドプロンプトを開きます。
bootrec /rebuildbcdと入力してEnterキーを押します。次のメッセージが表示されます。
Windowsインストールのスキャンが正常に完了しました。
識別されたWindowsインストールの合計: 0
操作は正常に完了しました。
これで、次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
bcdedit /export c:\bcdbackup
これで、次のコマンドを入力して、BCDファイルから隠し、システム、および読み取り専用の属性を削除します。
attrib c:\boot\bcd -h -r -s
これで、BCDストアの名前を変更する必要があります。これを行うには、次のコマンドを実行してEnterキーを押します。
ren c:\boot\bcd bcd.old
これで、次のコマンドを入力してBCDを再構築します。
bootrec /rebuildbcd
今回は、次の出力が得られるはずです。
Windowsインストールのスキャンが正常に完了しました。
識別されたWindowsインストールの合計: 1
Yと入力してEnterキーを押します。コマンドプロンプトを終了してコンピュータを再起動します。問題は修正されるはずです。
BCDファイルから隠し、システム、および読み取り専用の属性を削除した後、コマンドプロンプトに次のエラーメッセージが表示された場合、ハードディスクのパーティションテーブルはGPTではなくMBRであるか、ブートパーティションに誤ったドライブを選択したことを意味します。
パスが見つかりません – C:\boot
この場合は、別の方法に従う必要があります。ハードディスクのパーティションスタイルを確認することもできます。これを行うには、コマンドプロンプトを開き、次のコマンドを入力します。
diskpart list disk
上記のコマンドをそれぞれ入力した後にEnterキーを押します。コマンドプロンプトには、システムにインストールされているすべてのハードディスクが表示されます。列の下にアスタリスクが表示されている場合、ハードディスクにはGPTパーティションテーブルがあり、それ以外の場合はMBRパーティションテーブルがあります。
ハードディスクがGPTであるため、以下で説明する手順に従う必要があります。
Windows回復環境でコマンドプロンプトを起動し、次のように入力します。
Diskpart
list volume
上記のコマンドをそれぞれ入力した後にEnterキーを押します。通常、EFIパーティションにはドライブ文字がありません。これを確認してください。EFIパーティションはFAT32形式で、サイズは約200MBです。EFIパーティションにドライブ文字がない場合は、ドライブ文字を割り当てる必要があります。
次のコマンドを入力してEFIパーティションを選択します。
select volume #
上記のコマンドでは、#を正しいボリューム番号に置き換えます。これで、次のように入力します。
assign letter=z:
EFIパーティションには、使用可能な任意のドライブ文字を割り当てることができます。list volumeをもう一度入力して、文字zがEFIパーティションに割り当てられているかどうかを確認します。完了したら、exitと入力してEnterキーを押し、Diskpartを終了します。
これで、文字zを割り当てたボリュームが正しいEFIパーティションであるかどうかを確認します。次のコマンドを実行してすべてのファイルを一覧表示します。
DIR /A /B /S Z:
上記のコマンドでは、Zはドライブ文字です。結果は、いずれかの行にZ:\EFI\Microsoft\Boot\BCDと表示されるはずです。はいの場合、正しいEFIパーティションに文字を割り当てました。
コマンドプロンプトウィンドウを閉じないでください。今すぐ、Shift + F12キーを押して、別のコマンドプロンプトウィンドウを開きます。または、同じコマンドプロンプトウィンドウでコマンドの実行を続けることができます。ただし、別のコマンドプロンプトウィンドウを起動すると、作業が簡単になります。
bootrec /rebuildbcdと入力してEnterキーを押します。結果には、この記事で説明しているのと同じメッセージが表示されます。次に、次のコマンドを入力して、既存のBCDのバックアップを作成します。
bcdedit /export c:\bcdbackup
次に、次のコマンドを使用して、BCDファイルから隠し、システム、および読み取り専用の属性を削除します。
attrib <正しいファイルパス> -h -r -s
以前、MBRディスクの場合は、上記のコマンドでc:\boot\bcdをファイルパスとして使用しました。しかし、この場合は、ファイルパスが異なります。前のコマンドプロンプトウィンドウに移動し、パスZ:\EFI\Microsoft\Boot\BCDをコピーします。場合によっては、ドライブ文字が異なる場合があります。これで、完全なコマンドは次のようになります。
attrib Z:\EFI\Microsoft\Boot\BCD -h -r -s
次に、次のコマンドを使用してBCDファイルを名前変更します。
ren Z:\EFI\Microsoft\Boot\BCD BCD.old
次に、以下に記載されているコマンドを使用してBCDを再構築します。
bootrec /rebuildbcd
次の出力が得られるはずです。
Windowsインストールのスキャンが正常に完了しました。
識別されたWindowsインストールの合計: 1
Yと入力してEnterキーを押します。exitと入力してEnterキーを押し、コマンドプロンプトを閉じます。これで、[続行]をクリックしてコンピュータを再起動します。
3] RegBackフォルダーからレジストリファイルをコピーする
この修正は、Windows 10バージョン1803より前のWindows OSを使用しているユーザーを対象としており、フォルダーにアクセスできると想定しています。Windows 10バージョン1803より前のWindowsオペレーティングシステムでは、レジストリバックアップはRegBackフォルダーに保存されていました。このフォルダーは、次の場所にあります。
C:\Windows\System32\config
Windows 10バージョン1803以降では、レジストリバックアップはRegBackに保存されなくなりました。RegBackフォルダーを開くと、空になっていることがわかります。または、このフォルダー内にファイルがある場合、サイズは0KBです。この変更は設計によるものです。Microsoftは、Windowsの全体的なディスクフットプリントサイズを削減するために、この変更をWindows 10バージョン1803以降に実装しました。
したがって、Windows 10バージョン1803以降を使用している場合、この修正は機能しません。したがって、破損したレジストリハイブによって発生する問題を修正するには、システムの復元を使用する必要があります。その他のユーザーはこの修正を試すことができます。この修正を適用する前に、Configフォルダー内のレジストリファイルを名前変更する必要があります。それを行った後、RegBackフォルダーからレジストリバックアップファイルをConfigフォルダーにコピーできます。したがって、レジストリの破損が原因で問題が発生していた場合、これは問題を修正します。
コマンドを実行する前に、RegBackフォルダーにバックアップファイルが含まれているかどうかを確認したほうがよいでしょう。これを行うには、Windows回復環境でコマンドプロンプトを開き、メモ帳と入力します。その後、Enterキーを押します。メモ帳が開いたら、ファイル>開くに移動するか、Ctrl + Oキーを押します。これにより、ファイルエクスプローラーが開きます。次に、上記で説明した場所に移動して、RegBackフォルダーを開きます。レジストリバックアップファイルが含まれているかどうかを確認してください。はいの場合、そのサイズを確認することを忘れないでください。ファイルに0KBと表示されている場合は、バックアップデータは含まれていません。したがって、この場合、この修正を適用することはできません。
最初に、次のコマンドを入力してディレクトリを変更します。次の各コマンドを入力した後にEnterキーを押します。OSはCディレクトリに常駐していますが、このディレクトリは一部のコンピュータでは変更される場合があります。したがって、正しいドライブ文字を使用してください。
C: cd Windows cd System32 cd Config
これで、コマンドプロンプトのディレクトリに次のパスが表示されるはずです。
C:\Windows\System32\config>
ディレクトリを変更した後、次のファイルを名前変更します。
- DEFAULT
- SAM
- SECURITY
- SOFTWARE
- SYSTEM
上記のファイルを名前変更するには、次のコマンドを使用します。次の各コマンドを入力した後にEnterキーを押します。
ren DEFAULT DEFAULT.old ren SAM SAM.old ren SECURITY SECURITY.old ren SOFTWARE SOFTWARE.old ren SYSTEM SYSTEM.old
次に、次のコマンドを入力してRegBackディレクトリに入ります。
cd RegBack
コマンドプロンプトの完全なディレクトリが以下のように表示されていることを確認してください。
C:\Windows\System32\config\RegBack>
copyコマンドを使用して、ファイルを1つずつコピーします。次の各コマンドを入力した後にEnterキーを押します。
copy DEFAULT "C:\Windows\System32\config" copy SAM "C:\Windows\System32\config" copy SECURITY "C:\Windows\System32\config" copy SOFTWARE "C:\Windows\System32\config" copy SYSTEM "C:\Windows\System32\config"
コマンドプロンプトを終了し、続行をクリックしてコンピュータを再起動します。問題なくWindowsを起動できるはずです。
4] 専門家の助けを求める
上記の解決策のいずれも役に立たなかった場合は、専門家の助けを求める時が来ました。システムをプロのコンピュータ技術者に持ち込んで、問題を解決してください。
これがお役に立てば幸いです。
識別されたインストールの合計が0とはどういう意味ですか?
識別されたインストールの合計が0であることは、システムがハードディスクにインストールされている既存のWindowsオペレーティングシステムを検出できないことを示しています。このエラーの原因は、Windowsのインストールが破損している、Windowsレジストリが破損しているなど、数多く考えられます。
BCD Windows 11を再構築する方法
システムで起動の問題が発生した場合は、BCDを再構築する必要があります。BCDを再構築するには、Windows回復環境を入力してからコマンドプロンプトを開く必要があります。ここで、コマンドbootrec /rebuildbcdを使用してBCDを再構築します。
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